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2014年4月22日火曜日

009 RE:CYBORG ……仕方がないとはいえ、コレジャナイ感たっぷり

先日、マンガのちからに行ったことで、そういえば009 RE-CYBORGを観ていないなと思い、レンタル。

Bird Eyes 4: 手塚治虫x石ノ森章太郎 マンガのちから に行ってきた。(当ブログ内)
http://ginfizz-birdeyes.blogspot.jp/2014/04/x.html

その前に、自分のサイボーグ009の読者歴というか知識は、どんなものがベースになっているのだろうと思い、Wikipediaで調べてみました。

サイボーグ009 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%B0009

これによると父のおかげや私自身の努力によって、秋田書店のサンデーコミックス版の全15巻が元になっていることがわかりました。
一方でアニメ版では、映画版は全て未見。
旧昭和版は、再放送を含めて全く記憶なし。新昭和版は、再放送を含めて多少記憶があり、平成版は全て観た、というところです。
2012 009 conclusion GOD'S WARは、2006年に単行本をまっさきにAmazonで予約したので、恨みつらみは色々あり、文庫版は未読です。
以上のことから、偏屈オールドファンに分類されるのかな?

2012 009 conclusion GOD’S WAR―サイボーグ009完結編〈1(first)〉


そもそも米ソ冷戦時代に描かれた萬画なので、現代とは状況が異なる。
しかも、この映画は2010年に初めてデモ映像が公開されたのち、2012年10月に放映され、私が観たのは2014年4月。
紆余曲折あり公開まで、かなりの年月が費やされた上に、実際の視聴まで更に月日が費やされることに。

そのため、色々な物が古くさい。

サイボーグという人間以上の力を持った人間(のような存在)というのが、ありきたりになっていますからねぇ……
その礎であることは十二分に理解していますけど、人間離れした超人とも聖闘士とも能力者とも言える存在が当り前の昨今、人間の能力を倍化しただけの00ナンバーは不利ですよね。
張々湖(006)の火を吐く能力やアルベルト(004)の全身兵器は、現在の手持ち火器より有効なのか?
ジェロニモ(005)の腕力は、通用するのか?
そんな風に考えると、当時地味だったグレート(007)のカメレオン能力は、羨しいですね。オトナの意味で。
まあ、グレートはまだましですね。
ピュンマ(008)は原作寄りに、考古学者として設定されているものの、水中活動能力の片鱗(まさに鱗なのに)を見せる場面も無かったのですから。
当時、競泳を嗜む私には008の鱗は羨望の眼差しでした。

とはいえ、サイボーグ009という物語は009がヒーロー、003がヒロイン、002が当て馬、004がNo.2という図式です。
今回の009 RE-CYBORGも同様です。
結局、真相知らされていな002が道化になって、004を引き立てつつ、009が美味しいところを全て持っていきます。
そこに異論はないんだけどね。

でも、この物語の場合、ヒーローとヒロインに性愛は不要でしょ。

フランソワーズとジョーの関係には、接吻も目合いも過剰演出。

オジサンの戯言です。
003がレビア・マーベリックのような能力になったのは、時代なのかな。

レビア・マーベリック - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A1%E3%83%93%E3%82%A6%E3%82%B9#.E4.B8.BB.E3.81.AA.E7.99.BB.E5.A0.B4.E4.BA.BA.E7.89.A9


そしてギルモア博士。
サイボーグ戦士達が幼いからこそ、親のような存在であった。
でも、子達それぞれが精神的に自立した上に、もともと自分以上の身体能力を持っているのだから、かなう理由ありません。
エリジウムと同じ構図に陥いっています(結果的には009の素質に助けられていますけど)。
タイトル通り、009=島村ジョーが主役なので、大事には至っていませんけどね。

エリジウム(当ブログ内)
http://ginfizz-birdeyes.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html

結局、この映画こそ

サイボーグ戦士 誰が為に戦う

ですね。
結局「彼の声」というのも、それっぽい少女(少年?)も明らかにされず仕舞い。

監督&脚本の神山健治さんの信仰を知る術はないけど、日本人が真摯にキリスト教的「神」を描くのは無理だと思うんですよね。
日本で唯一神に強く影響さていると感じる場面ってありますか?
日本人ならではの多神教、八百万の神を描くのが自然でしょう(持論)。
そのせいかこの映画は、完結しているような、今後の展開を狙っていたような中途半端な幕引きになっています。
非常に残念。


描き方の差異はあるけど加速装置はいつの時代でも、万能ですね。

009 RE:CYBORG 通常版 [DVD]
作者: 宮野 真守, 小野 大輔, 斎藤 千和, 大川 透, 丹沢 晃之, 増岡 太郎, 他
価格: ¥3,745




2012 009 conclusion GOD’S WAR―サイボーグ009完結編〈1(first)〉

2014年4月20日日曜日

手塚治虫x石ノ森章太郎 マンガのちから に行ってきた。

非常にローカルなイベントですが行ってきました。
山梨県立博物館で行われている特別展、手塚治虫x石ノ森章太郎 マンガのちから。

展示は「プロローグ ここから はじまり」に始まり、「第一部 二人の出会い マンガ誕生」「第二部 爆発するマンガ 時代への挑戦」「第三部 “ちから”の本質対決」「第四部 未来へ生き続け“ちから”現代作家によるオマージュ作品集」の全5部構成。
といっても、この構成を知ったのは全てを見た後、パンフレットで知ったんですけどね。
プロローグは明確にわかったったんでけど、その後は明確な区切りを意識することなく、最後の第四部で「ここからは違うんだ」と意識しました。

直筆原稿が数多く展示され、尚且つ初展示のものもあり、なかなか楽しめました。

ご存知の通り(?)、手塚治虫漫画文庫全集をコンプリートしている私ですから、手塚治虫の初展示に興奮したことは言うまでもありません。略歴や創作の背景は既知のものでした。

一方の石ノ森章太郎。
サイボーグ009は大好きだけれども、それ以外の作品というと、父が買ってい週刊誌(?)のHOTELくらいのもの。
仮面ライダーは言うに及ばずマンガ日本の歴史など、著作は数々知っているのですが、結局読むに至らず、全集を買うにいたらず。
今回の特別展で、知ってはいるけれども読んだことのない作品の数ページを読む機会に恵まれました。
すると、やっぱり魅力的なんですね。

もちろん、このページを選んだ学芸員のスキルも侮れないですけど。

一番興味深かったのは「第四部 未来へ生き続け“ちから”現代作家によるオマージュ作品集」です。
色々な分野の色々な芸術家がオマージュを寄せています。
漫画家は自分の絵柄でアトムや009を描き、芸術家はそれぞれインスピレーションを受けて創作をされた作品を寄せており、創作活動をしている方々の想いと技術にとても共感ました。

遠方にいる方も多いでしょうが、興味を持った方は是非GWを利用して観ることをお勧めします。


撮影許可された範囲での写真。



たださっ、009ならぬ999の絵を出している人がいたんだよね。
なんだかなあ。
私自身が彼を評価していないことも関係しているんだろうけれども。

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