星を追う子ども
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私でも名前を知っている監督、新海誠。
アニメ好きな私ですが、なぜかこれまで作品を見る機会にめぐりあいませんでした。
事前情報は、新海誠監督は凄いらしいということと、公式サイトにあった下記のストーリーのみ。
ある日、父の形見の鉱石ラジオから聴こえてきた不思議な唄。
その唄を忘れられない少女アスナは、地下世界アガルタから
来たという少年シュンに出会う。2人は心を通わせるも、
少年は突然姿を消してしまう。「もう一度あの人に会い
たい」そう願うアスナの前にシュンと瓜二つの少年シンと、
妻との再会を切望しアガルタを探す教師モリサキが現れる。
そこに開かれるアガルタへの扉。3人はそれぞれの想
いを胸に、伝説の地へ旅に出る―。
観終えて、得したなあと思える映画でした。
そして、なんか清々しいというか、爽やかな印象の残る作品です。
正直、途中、アスナがなぜアガルタに行くのか、動機がつかめませんでした。
公式サイトには「もう一度あの人に会いたい」と書いてあるのですが、物語中ではそんなに強い思いを感じられなかったのです。
ストックホルム症候群みたいなものになっただけなのではないだろうかと思えるほどでした。
しかし旅を続けていっての終盤、その疑問の答えがしっかりと用意されていました。
寂しかったから。
自分の寂しさゆえモリサキに置いて行かれるのを嫌い、自分の寂しさゆえシュンと瓜二つ(の弟である)シンに置いて行かれるのを嫌った。
自分の寂しさゆえモリサキとシンの存在を頼りにした。
そしてモリサキとシンの存在があるゆえ、帰りつくことができた。
三人の絆が強く描かれる場面はないのですが、それぞれさりげなく表現されているのが感心します。
私としてはモリサキの心情に深く共感しました。
愛している人の側に、十分な時間、いることが出来なかった。
自分のいない場所で、生きを引きとってしまった。
多分、モリサキは妻を生き返らせて、一緒に生きていきたかった訳ではないのだと思う。
短い時間でもいいから、もう一度一緒に時間を過ごし、見送ってやりたかったのではないでしょうか?
私は、そんな風に読み取りました。
キャラクターや舞台設定から風の谷のナウシカや天空の城ラピュタを連想させられてしまうのは、個人的には非常に残念です。
また舞台設定として専門用語がたくさん使われていますが、理解しなくても物語は楽しめます。
そういうのが好きな人は、公式ガイドブックなどの類を楽しみにしましょう(劇場パンフに載っているのかもしれませんが)。
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