緊急着陸を成功せさたパイロットは英雄なのか否か。
何かを劇場で観たときの予告編以来、気になっていたのを録画していたのをやっと視聴。
色々な意味で裏切られたというか、日本での宣伝がそもそもミスリーディング。
サスペンスでもなんでもなく、パイロット(デンゼル・ワシントン)のアルコール依存&ドラッグへの戦いを描いたヒューマンドラマ。
そして、英雄か否かと問われている部分は物語の中でしっかりと事実が描かれており、それをどうとらえるかという部分が主題。
パイロットは離婚しているし、寝不足で勤務する羽目になったときはコカインをキメて望んでいるし、フライト中も酒を飲んでいる(オレンジジュースにウオッカを混ぜたものがお気に入りらしい)。
激務でもそうでなくても、業務がルーチンになると他人の命に鈍感になるのかもしれません。
その戒めとなる物語と見ることもできます。
フライト直後の乱気流への突入、そして乱気流の雲を抜けた上空での拍手に、どんな意味付けがあるのだろうと不思議だったのですが、奇行の一面を表現していたのでしょう。
事故後、病院で療養しているにもかかわらず煙草を吸える場所を求め、点滴しながらも煙草を吸う人と一緒になるのはニコチン依存の側面を表しているのでしょうか(ちなみに病院の敷地内は禁煙で、その周辺の歩道で点滴を携えながら喫煙するのは日本でも日常茶飯事)。
自動車での違反もアルコールの血中濃度が0.08の所をフライト中で0.24と3倍というのは、とてもひどいですね。
バドワイザー持ちながら車の運転する姿が、なんでもないように錯覚してしまいます。
日常生活の再考を促す思わぬ良作に感謝。
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