「時をかける少女」「サマーウォーズ」とテレビやDVDで観て、
これは劇場公開時に観ておくべきだった。
という程に気に入ったので、同じ監督と言うことで劇場公開を知った時点で観ることを決めていました。
基本的に事前情報は最小限にする質なのですが、今回は特に各方面の評論や感想をシャットアウトしてきました。
そして、今日、観てきました。
おおかみこどもの雪と雨は、期待に違わない内容でした。
117分間に12年とちょっとの時間が凝縮されていました。
その時間配分もいい塩梅でした。
大学の講義室で、花とおおかみおとこ(そういえば、名前が公表されていない)が出会い、惹かれ、恋をして、子供が生まれる。
そして二人目が生まれ、都会から田舎に移り、自然と人との交流。
母は強しというけれども、まさにそれを描いている映画です。
おおかみおとこを愛し、母になった花。
生まれたおおかみこどもの雪と雨を、「どちらでも成れるように」と田舎に移り住む。
廃屋を住めるように改修し、畑をゼロから作っていく。
とても力強いです。
田舎に移り住んだものの、やはり都会での生活をせざるを得ない。
そうなるきっかけが雨だろうと、観ているうちに漠然と思いました。
なので、中盤から自分の予想が外れた物語の展開に、どきどきしました。
雨の選んだ道は、おおかみこどもとしては楽な道なのかもしれません。
おおかみとして動物や自然と生きていく時、自分を偽ったり、飾ったりする必要はないでしょうから。
一方で、雪の選んだ道は険しいでしょう。
草ちゃんは理解してくれたけど、常に自分を偽らなければいけない。
もしかしたら、(よく知らない)父のように独りで生きていく必要があるかもしれない。
ただ、想像(もしくは妄想)の余地がたくさんあります。
雪は人として生きていくことを決意したのか?
人として生きていけるのか?
おおかみおんなが生むのは、必ずおおかみこども?
おおかみの遺伝子は優性因子?
などなど。
いつでも笑顔でいるというのは、素晴らしいこと。
でも、へらへらと笑いを浮かべているのとは、全く違う。
同じようでいて、違う。
もちろん、花は前者。だからこそ、おおかみおとこも惹かれたのだと思う。
それは、雪が花(母)を物語ることにも現れている。
雪の幼年期が一番気に入ったのは、ナイショ。
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