、予知夢
は読んだものの、どんな物語があったか覚えていない。
容疑者Xの献身
ははっきりと物語を覚えているけど、ガリレオシリーズにする必然性は希薄。
ガリレオの苦悩
、聖女の救済
は未読(TVドラマでブームになっていた最中での出版だったので、天邪鬼)。
TVドラマを観て以来、湯川のビジュアルが完全に福山雅治になってしまったのだが、もともとはもすこし年上をイメージしていた。
今回も事件そのものに、湯川が関わる必然性は薄い。
しかし、そこに恭平という少年が関わってくることで、物語は大きく変わりました。
物理学者でなくとも、大人は自分の仕事や好きな事に興味をもつ子供には、寛容というか、大事にしたくなるものです。
今回の湯川はまさしく、それだと思います。
最後の場面、湯川が恭平に語りかけるその姿は、とても印象深いものです。
この「真夏の方程式」という作品は、柄崎恭平という少年の一夏の思い出であり、冒険譚です。
あら探しばかりするのではなく、もっとニュートラルな気持ちで、お互いにとって良い方向を協力して見つけていくことも大事ではないかと思い始めている。
215頁のこの一文にはとても共感しました。
何事にもこういった心構えで臨みたいものです。
愛する者のためなら罪を被ることも躊躇わないーーそういう「献身」が存在することを湯川は誰よりも知っている。
しっかりシリーズものであることをPRしています。
それと、122頁は栞を挟んでおきましょう。
湯川学のように論理的にのみ考え、判断し、行動できるのって、羨ましい。
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