久しぶりに凄い映画を観た。
物語冒頭、アリス・クリードを、ヴィックとダニー、二人の男が誘拐する。
この誘拐までの数分間、二人の台詞はなく、音楽と効果音だけで物語が進んでいく。
これが緊迫感を出していて、惹き込まれた。
そしてヴィックの、
OK
の合図で一気に、物語が動き出します。
アリスとダニーが恋人同士だけでなく、ダニーとヴィックも恋人同士。
そしてアリスはヴィックに取引を持ちかける。
物語が進むに連れて、三人の関係が少しずつ変わって行ったり、明らかになって行ったりします。
その関係は、真実のものもあれば、偽りのものあります。
おそらく三者三様の思惑があり、観ている方の解釈も三者三様になるでしょう。
誘拐事件で一番難しいのは、身代金の受け渡しのはずなのですが、そこは華麗にスルー。
今回のお題ではないので、よいのでしょう。
但し身代金を受け取る当たりで、物語の着地点を意識せざるを得ません。
映画館で観ると時間がわからないので、どんな終り方になるのか、いつも以上に想像力が働きます(TVやDVDだと残り時間がわかるので、自然と選択肢がしぼられてきます)。
そんな中で、私にとっては予想外の、しかし納得の行く終り方でした。
アリスが自動車にのって泣き崩れるところで終わっていたら、残念な終り方だったでしょう。
しかし、それが笑いに変わり、軽快な音楽と共に自動車で去っていきました。
そんなラストがとても好きです。
0 件のコメント:
コメントを投稿